アポロ写真サムネイルカタログ        2007年6月19日一般公開 
セレーネ(かぐや)の科学研究の準備のために、NASDAの月研究グループの保有していたアポロの月航空写真をデジタル化する計画を2001年5月に平田 氏(当時NASDA、現会津大)と佐伯(当時秋田大、現大阪大)で立案しました。つくば宇宙センターで写真を選別発送し、秋田大でデジタイズの後、またつ くばへ送り返す・・・という気の遠くなるような作業を続け、2002年6月に1776枚の画像のデジタイズ作業を終了して研究者への配布を開始しました。 このサイトで一般公開しているものは、研究者に配布している最高解像度非圧縮画像ではなく、必要な画像を探すためにコンパクトに圧縮した小さな画像です。

サムネイル画像でも月の地形の多様性がよくわかりますので、このたび教育用に公開することにしました。

こちらからどうぞ

<ご使用上の注意>

・ NASAの配布している画像をデジタイズしたものなので、使用のガイドラインはNASAの公開画像のガイドラインに従います。講義資料や学会発表内で使う際には、NASAのクレジットを入れれば基本的にOKです。
・ 商業利用や、デジタルデータの2次配布はしないでください。
・ その他、利用法について質問がある場合は、佐伯まで、メールで質問してください。
・ 非圧縮画像の配布は月探査チームメンバーにしか行っておりません。ただし、研究目的や、教育プログラム等で非圧縮画像を使いたいという方は、 佐伯まで、メールをください。セレーネ(かぐや)LISMチーム内で相談して、配布可能と思われるグループには配布をしたい と思います。


<アポロ写真電子化作業の概要>
・ アポロ15,16,17号の軌道撮影航空写真をデジタルデータにする。
・ フレームが重なっている写真は間引く。(3〜4枚に1枚くらいの採用率)
・ 全部で1776枚の写真をデジタイズ
・ 800dpiの最高解像度非圧縮画像(BMP, 約55Mbytes, 約7500pixel四方)、最高解像度の圧縮画像(JPG, 約3Mbytes, 約7500pixel四方)、サムネイル画像(JPG, 約15kbytes, 約255 pixel四方)の三種類の画像フォーマットで保存
・ 全部で100Gバイト強のデータ量
・ HDまるごとコピー方式によりセレーネ関係者に配布

<作業スタッフ> 
  プロジェクトデザイン 平田成、佐伯和人         写真選別・発送  平田成、赤澤直樹
  デジタイズ        佐藤絵里子                サムネイルWeb化作業    佐藤絵里子
  デジタイズ,Web化作業管理 佐伯和人            HDコピー作業 佐伯和人
  主なスポンサー     NASDA(オリジナル写真購入)
              秋田大学素材資源システム研究施設(佐藤さんの給料)
                NASDA共同研究費用(赤澤さんのバイト代)

<デジタイズの手順>
1.     写真をクロスで拭いて,指紋やゴミがないようにする。
2.     静電気除去装置で写真とスキャナの細かいゴミなどを吹き飛ばす。
3.     ゴミなどがない事を確認しスキャナに写真をのせて,Photoshopを使って月の画像を取り込む。
     イメージタイプ :8bitグレー(標準) 解像度 :800dpi
  (1)    プレビューの画像が出たら、取りこみ枠で取りこむ範囲を指定する。
      (画像の周りの白い部分が入らないようにする。)
  (2)    AUTOを使って明るさを調整する。
  (3)    焦点を合わせる。
  (4)    取りこむ。
  (5)    取り込んだ画像を100%にして特に目立ったゴミがないか確認する。ゴミなどがあれば、写真をクロスで拭く作業からやり直し,ゴミがなければ、名前を付けてBMPで保存する。
4.     BMPで保存した画像をPhotoshop上で開き、モードをインデックスカラーからグレースケールに変えてJPEGで保存する。  画質:5 標準   形式オプション :ベースライン(標準)
5. 4.で保存したものを開き,画像解像度を 幅:255 にして(縦横比を固定する),別名で保存する。
      画質 :5 標準   形式オプション :ベースライン(標準)

<使用したスキャナー>
  機種名            EPSON ES-8500
  最大読み取りサイズ     310mm x 437mm        (19520×27520 画素(1600dpi))
  最大解像度         1600dpi
  読み取り階調         各色 14bit


<これまで>
・  主に「かぐや(SELENE)」計画の地質・地形カメラ(LISM)の共同研究グループの研究機関に多数配布しました。
・  配布方法は、IDE接続内蔵タイプの120GHDもしくは、外部接続タイプの120GHDを送っていただき、コピーして返送するという方法を取っていました。
<現状>
・  現在も、LISMメンバーに対して、全データ配布サービスを行っておりますが、内蔵タイプへのコピーサービスは終了し、現在は、外付けHDへのサー ビスのみ行っています。(異動に伴うデータの紛失や、共同研究者の拡大に伴い、最近でもポツポツコピー要請があります。)

    2007年6月19日  佐伯和人
                 質問・要望は 佐伯までよろしくお願いします。